終活という言葉が一般的に使われるようになってから、年代を問わずに行われるようになったのが「生前整理」です。
あなたの身に何か起こったとき、持ち物や財産を整理するのは、残された配偶者やご子息といった遺族の方々です。元気なうちから生前整理を行い自分の身の回りを整理しておくことで、万が一に備えられ、遺族への負担も軽減できます。
今回は、終活のひとつである生前整理の必要性行う際のポイントについてご紹介します。
>合わせて、生前整理の際に出る不用品の処分方法についてもご紹介しますので、ぜひご参考ください!
前もって身の回りを整理!「生前整理」とは
生前整理とは、自分の死後、遺族への負担を減らすために元気なうちから身の回りにあるものを片付けておくことです。
事故や病気、災害などで若くして命を落とす可能性は決してゼロではありません。
そのため20代〜30代の若い世代が生前整理を行うこともあり、終活のひとつとして世代を問わず徐々に定着し始めています。
そんな生前整理と似た言葉に「老前整理」「遺品整理」があります。
これらは全て終活に含まれますが、それぞれで意味は異なります。
老前整理は、自分が「老いる前」に身辺整理を行うことです。自分ひとりもしくは家族と共に身の回りを整理することで家の中がスッキリとし、老後も快適に暮らすことができます。
遺品整理は「本人が亡くなった後」に残された遺族が行います。
亡くなった人に代わって遺族が持ち物を処分したり、財産の相続手続きを行ったりします。
生前整理の必要性
生前整理をする理由としては、主に「残された家族の負担を減らすため」「自分の人生を見つめ直すため」の2つが考えられます。
まず「残された家族の負担」に関しては、事前に財産の把握をしておくことで、相続時に不要なトラブルや混乱を防ぐことができるでしょう。
この場合の「財産」とは、預貯金や現金・不動産・株など自身が所持している価値のある物が全て含まれます。
財産に関する事柄をまとめた書類は、「財産目録」と呼ばれます。
財産目録があれば、遺族はすぐに財産を把握できるため、遺品整理や相続の際には大いに役立つでしょう。
そして、「自分の人生を見つめ直すため」については、自分の財産を改めて見直すことで、今後の人生において本当に必要なものだけを選び取れます。
残された時間を後悔することなく、より前向きに過ごせるようになるかもしれません。
また、生前整理をしていくうちに、自分はたくさんの人に支えられながら生きていたことを実感できるはずです。
普段は恥ずかしくて伝えにくい言葉や家族へのメッセージを残すきっかけにもなり、自身がこの世を去ったとき、大切な人たちへの慰めや心の支えになるでしょう。
生前整理・遺品整理との違い
生前整理と遺品整理は「いつどこで誰が行うのか」が違います。
生前整理とは、本人が元気なうちに、自分自身で身の回りの財産や物を整理することを指します。
あくまで自分の意思で行うところがポイントです。
生前整理では自身の財産を把握し、遺族に対する死後の負担を減らすために行うことになるでしょう。
これにより、相続トラブルを回避することができます。
一方、遺品整理とはすでに亡くなった人の備品や財産を整理または処分をする行為です。
当人が亡くなった後に遺族によって行われ、相続人としての責任を果たすことを目的に行われます。
その際、生前の本人でも把握しきれていなかった財産が見つかるケースも多く、相続トラブルへと発展する可能性もゼロではありません。
- 生前整理は、終活の一環
- 自分の人生の見つめ直しや没後の遺族の負担を減らせる
- 生前整理は本人が、遺品整理は遺族が行う作業
生前整理を行う際のポイント1.身近なものを整理する
生前整理を行う際は、第一に身近なものから整理することを始めましょう。
身近なものを整理することで、必要なものと不要なものがはっきりと分かれるので、そこから全体的な整理へとつなぎやすくなります。
ここでは身近なものの整理について詳しくご説明しましょう。
必要なもの・不要なものを分ける
生前整理を行う際は必要なものだけを残し、不要なものは積極的に処分することを心がけましょう。
これは生前整理に限った話ではありませんが、家の中に不要なものがなければ日常生活をより快適に過ごせます。
生前整理は、自分の身に何かが起こったときに家族が慌てないようにするための作業ですので、本当に必要かどうかを見直しながら進めるのがポイントです。
必要なもの一例
必要なものとは、基本的に今でも使用しているものがメインになるでしょう。
他にも、以下のものが必要なものの候補になります。
頻度は少ないけれど確実に使うもの
思い出の品や記念品など、手放すと後悔する可能性のあるもの
自分で使うわけではないが、利用価値があり他人に譲れるもの
思い出の品でもない限り、「現状では必要ないけれど将来的に使えるかもしれない」といった曖昧な判断はおすすめできません。
今現在必要でなかったり、価値がなかったりするものは、思い切って手放してみることをおすすめします。
不要なもの一例
代表的な不用品は「壊れているもの」です。
少し修理すれば使えるといったものでも、現状壊れたまま放置されているのであれば、思い切って処分してしまいましょう。
その他にも以下のものが当てはまります。
1年以上使わず放置されているもの
自分自身にとってあまり良い思い出がないネガティブなもの
使用していないサービス(とくにサブスクリプションサービス)
長いあいだ使っていないものや不要になるもの、いい思い出がないものは、基本的に処分する方向で考えてみましょう。
不要なものは処分ではなく買取を検討しましょう
身の回りの整理をすると、多くのパターンでは不要なものがたくさん出て驚くことになります。
不用品だとしても、まだ使用できるのにゴミとして処分するのは抵抗がある方も多いでしょう。
そういったもったいないと感じる不用品の処分については、売却を検討してみることをおすすめします。
ジュエリーやブランド品は古いデザインであっても、想像以上の価値があるかもしれません。
美術品の中には、素人が見ただけでは価値が分からない掘り出し物もあります。
MARUKAでは、不要となったブランド品や骨董品などの高価買取を行なっています。
店舗に赴く必要はなく、出張買取やLINE査定などの方法で、自宅にいながらにして査定や買取、処分が可能です。
生前整理でも活用できるMARUKAのサービスを、ぜひご利用くださいませ。
- まずは身の回りから整理をするのが基本
- 思い出のあるものや今も使っているものは手元に残す
- もう使っていないものや思い入れのないものは処分
最近の生前整理の悩み:デジタル遺品の扱いについて
近年ではデジタル遺品に悩む遺族が増えています。
デジタル遺品はセキュリティの都合上、遺族には確認や処分が難しい物が多いため、昨今の生前整理では必須となっております。
デジタル整理のポイント1:思い立ったうちに始める
デジタル関連の情報を生前整理するにあたって、大切なのは従来の生前整理と同じく、「思い立ったときに始めること」です。
デジタルだから体力は使わないと高をくくって後回しにしておくと、自分でもパスワードを忘れてしまうことが多く、手間がかかりやすくなってしまいます。
その場合、各種問い合わせをする必要が生じるケースも多々あり、案外手間のかかるものです。
できるだけ心に余裕があり、元気なうちに始めてください。
デジタル整理のポイント2:家族にわかるようにパスワードを残しておく
デジタル整理をしていく中で、「まだ解約したくない」「今現在サービスを使用している」といったものもあるかもしれません。
そういった利用中の各種サービスに関する情報は、家族に分かるようにパスワードを残しておきましょう。
事前に共有しておけば、不要な有料サービスの支払いを停止させたり、SNSのなりすましや悪用を防いだりすることが可能です。
注意事項としては、こういったパスワード等の情報はパソコン上で残すのではなく、情報流出を防グためにも、紙に書いて残すアナログ形式が好ましいです。
こうした生デジタル遺品整理は、アナログとデジタルの組み合わせが最も効果的です。
デジタル整理のポイント3:使用しないデータやアカウントは削除しておく
現在使用していないデータやサービスは、思い切って削除してください。
デジタル整理に当たり、アカウントやパスワードを家族に残していても、登録者本人でないと手続きが難しいケースも多々あります。
また、サービス以外にもスマートフォンやタブレットといったデジタル機器自体も、不要なものは処分しておきましょう。
そういったとき、デジタル機器内のデータを完全消去する必要があります。自分で対処しても良いですが、どうしてもわからない場合は専門業者を利用することをおすすめします。
デジタル整理のポイント4:今使用しているデータは自動削除の設定をしておく
デジタル整理では消去したくないものの、自分がこの世を去ってからも家族や他人には見られたくないデータもあるかもしれません。
そういった隠したいデータや今まさに使用しているデータ類は生前整理の一環として、自動削除の設定をしておくと良いでしょう。
自動削除の設定は難しいものではなく、別途ソフトを用意しておけば簡単です。
パソコンの内部に自動削除ソフトをインストールすることによって、一定期間アクセスがなければ、データを自動で削除できます。
注意点としては、うっかりアクセスし忘れてしまうことです。
保留期間はできるだけ長めにとっておくことを推奨します。
- デジタル遺品の生前整理は今後必須になっていく
- アナログとデジタルの使い分けが大事
- 自動削除アプリは慎重に使用しましょう。
生前整理を行う際のポイント2.財産目録を作成する
所有する財産をわかりやすくするために、財産目録を作成しておきましょう。
財産目録には、自分が持つ土地や車、有価証券といった全ての財産を記入することが大切です。
なぜなら、人が亡くなってしまったときに、遺族はどんな財産が残っているかを調べる必要があるためです。
あらかじめ財産目録を作っておくことによって、遺族の手間を省くことができます。
また、財産目録を作る目的は、自分が現在どれだけの財産を保有しているかを確認するためでもあります。
不要な財産がある場合は、先に処分をしたり売却したりするなどして、現金化しておきましょう。
MARUKAのLINE査定は最短30秒で査定額を割り出せるため、財産目録作成の傍ら大まかな査定額の算出に活用できます。
- 財産が多いなら財産目録の作成はおすすめ
- 遺族の手間を省くことができる
- 不要なものは現金化しておきましょう
生前整理を行う際のポイント3.エンディングノートや遺言書を作成する
これまで関わってきた人たちへ感謝を伝える「エンディングノート」や、相続に関する遺言書を作成しましょう。
なお、エンディングノートや遺言書は、必ず作成しなければならないというものではありません。
ただし、遺族への感謝の気持ちや意思を伝える役割があるので、相続関係のトラブルを未然に防ぐためにも残しておくことをおすすめします。
エンディングノートとは
エンディングノートは、法的な効力を持った遺言書とは違って、決まった形式はありません。
紙に書いたりパソコンに打ち込んだりして、自分の好きなように作成することができます。
内容も特に決まりはありませんので、自分のプロフィールや残された人へのメッセージなどを書きましょう。
法的な効果のあるものを残すのであれば遺言状の作成を
財産分与や相続についての意思は、法的な効力のある遺言書で残しましょう。
遺言書には決められた方式がありますので、形式に沿った内容で作成する必要があります。
遺言書の内容を簡単にまとめるならば、「どの財産を・誰に・どれだけ渡すのか」といった事項になります。
遺言書とは法的な書面であり、基本的に相続人は指定されたとおりに遺産を分け合うことになるでしょう。
そのため、遺産相続を巡るトラブルを防ぐ効果があります。
遺言書には「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類があり、確実に自身の遺言を実行するためには「公正証書遺言」を作成することが大切です。
公正証書遺言は公証人が関与して作成した遺言書であり、自筆証書遺言と比較すると無効になる可能性はほとんどありません。
また、偽造や紛失といった危険性もないため非常に有効である一方で、遺言を作成するにあたって費用が発生します。
- エンディングノートと遺言状の作成はおすすめ
- エンディングノートは自由に残せる
- 遺言状は公正証書遺言だと費用が発生する分、法的拘束力を持つ
生前整理で出た不用品は買取に出そう!
生前整理を通して家の中を整理すると、修理に出そうと置いている家具や家電、身に着けなくなったジュエリーなど、思いのほか不要なモノが出てくることも。
その際はゴミとして処分するのではなく、買取店に売却するのがおすすめです。
その理由は、臨時収入を得られる可能性があるため。
とくに骨董品やジュエリー、ブランド物のバッグなどは、高額な取引が期待できます。
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