「ダイヤモンドの価値は透明であるほど高い」というのは、ご存知の方も多いでしょう。
無色透明で不純物のない大きなダイヤモンドが最も価値が高く、反対に黄色みを持ち、さらに不純物や傷の入った石は価値が低くなります。
しかし、ダイヤモンドはある程度の色味がつくことにより、希少性の高い「ファンシーカラーダイヤモンド」としての価値を持つようになります。
全ダイヤモンドのわずか0.01%ほどしか産出されないとも言われており、その色味によっては無色透明のダイヤモンド以上の価値を持つ石もあるようです。
今回はダイヤモンドの色について詳しくお話ししましょう。
ダイヤモンドのカラーはD~Zでグレーディングされている
ダイヤモンドの鑑定書にはカラーという項目があり、D~Zまでのスケールでグレーディングされます。
一般的に最も価値の高いダイヤモンドは無色透明の「D」であり、非常にまれな存在です。
おおよそではありますが、「G」までは肉眼で見る限りは無色透明に見えるため、結婚や婚約指輪に使われることが多いでしょう。
また、「H~J」であればほぼ無色であり、目の良い方ならほのかに黄色がかかっていると感じられる程度です。
「K」以下になると、ほのかに黄色みを感じられるようになり、「S」を過ぎるとほとんどの人が石が黄色がかっていることが理解できるでしょう。
そして、透明または黄色以外のカラーダイヤモンドに関して、グレーディングでは「Z」に該当します。
例えば手元にあるダイヤモンドがブラックならば、鑑定書で「Z」となっていても、決して質が悪いというわけではないので安心してください。
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なぜ色とりどりのファンシーカラーダイヤモンドが発生するのか
ダイヤモンドは主に炭素でできているということはご存知の方も多いはずです。
そのダイヤモンドが構成される際に不純物が入り込んだり、構成する物質が欠けたりすることによって、独自の色を放つようになります。
例えばブルーダイヤモンドであれば、ホウ素原子が入り込むことで、青く輝くようになります。
また、グリーンダイヤモンドは炭素原子を1個分失うことで緑色に見えると言われており、ファンシーカラーダイヤモンドは自然界の偶然が生んだ奇跡の産物だと言えるかもしれません。
ファンシーカラーダイヤモンドの種類
実際にダイヤモンドには、無色透明以外にどのような色が存在しているのでしょうか。
ここでは代表的な色について、いくつかご紹介します。
色の種類:①ブルーダイヤモンド
石が構成される際に、わずかなホウ素が混じることによって青くなるのがブルーダイヤモンドです。
カラーダイヤモンドの中でも人気が高く、ほとんどが南アフリカにあるカリナン鉱山で採掘されています。
サイズによっては高値で取引されるケースも珍しくありません。
色の種類:②ピンク・パープルダイヤモンド
ファンシーカラーダイヤモンドの中でも、とくに人気が高いのがピンクダイヤモンドです。
1979年にオーストラリアにあるアーガイル鉱山で発見されたと言われており、それ以来女性を中心に多くの方から愛されています。
現在も世界市場に出回っているピンクダイヤモンドの9割が、アーガイル鉱山から採掘されています。
ピンクダイヤモンドの中でも青みがかったものは、パープルダイヤモンドのくくりに入ることもあるようです。
色の種類:③レッドダイヤモンド
先ほどのピンクやパープルよりも、さらに赤みがかったものがレッドダイヤモンドです。
自然界で採掘されるものの中でも、希少価値が高く大変高価な存在として知られています。
状態や大きさにもよるものの、ファンシーカラーダイヤモンドの中では、レッドが最も高い価値を持つことが多いでしょう。
色の種類:④グリーンダイヤモンド
石が構成される際に窒素を含み、さらに自然界にある放射能の影響を受け、緑色に発色したものがグリーンダイヤモンドです。
肉眼ではうっすらと緑がかっている程度に見えたとしても、ブラックライトを当ててみると鮮やかに発色する石もあります。
この他にも深い森林を思わせる、まるでエメラルドのような色味を持つ石も存在しています。
全体的にグリーンの石は蛍光性が高く、アクセサリーとしての需要が高くなるでしょう。
色の種類:⑤イエロー・オレンジダイヤモンド
ダイヤモンドはカラーのグレーディングが「Z」に近づくほど、黄味がかった色合いになります。
そのため、その濃淡には個体差があるものの、黄色いダイヤモンドは非常に多く存在しているのです。
それらの黄色がかった石の中でも、とくに鮮やかなイエローを放つ石はファンシーカラーダイヤモンドとして区別され、特別な価値を持つようになります。
また、イエローのように見えて実はオレンジがかった石も存在しています。
オレンジに近いものはオレンジダイヤモンドのくくりになり、こちらも非常に高価です。
オレンジはイエローと比べても、10倍程度の価値を持つことも珍しくありません。
このダイヤモンドはほぼ黄色だから価値がないと考えていても、実はファンシーカラーとして評価されることもあるでしょう。
色の種類:⑥ブラックダイヤモンド
ブラックダイヤモンドは「鉄鉱石」または「グラファイト」などが、石全体に広がったことによって黒く見える石です。
よく見ると虹色に輝く部分も見え、クールで上品な宝石として女性だけでなく、男性からの人気もあります。
実はブラックダイヤモンドが宝石として評価された歴史は浅く、1990年頃まではほとんど工業材料として使われてきたそうです。
色の種類:⑦ブラウンダイヤモンド
ファンシーカラーダイヤモンドの中では、比較的多く見られるのがブラウンです。
まるで洋酒のような色合いを持っていることもあり、「コニャック」または「シャンパン」と呼ばれることもあるでしょう。
オーストリアのアーガイル鉱山が主な産地であり、現在も採掘が行われているため、身近な宝石として見かける機会も多いかもしれません。
色の種類:⑧ホワイト・グレーダイヤモンド
石を構成する際に水素原子が含まれることによって、ダイヤモンドが乳白色のような色合いを持つことがあります。
白色のダイヤモンドはホワイトダイヤモンド、そして色が薄くやや灰色がかって見えるものはグレーダイヤモンドとして市場に出回るようになります。
まるで青空に浮かぶ雲のような色合いは、個性的な宝石として価値を評価されているようです。
色の種類:⑨バイオレットダイヤモンド
バイオレットダイヤモンドは、青紫色をしていて、淡い青紫でグレーに近い色合いです。
青紫が特徴のバイオレットダイヤモンドですが、その中でも色が濃く青紫色が綺麗なものが価値が高くなります。
バイオレットダイヤモンドは、その希少性が高く、高価買取が狙える種類のダイヤモンドです。
天然のカラーダイヤモンドと人工のカラーダイヤモンドの見分け方
カラーダイヤモンドでも天然のものあれば、人工的に色をつけたカラーダイヤモンドがあります。
天然か人口によっても価値が変わるので見分けることが大切です。
天然のカラーダイヤモンドと人工のカラーダイヤモンドの見分け方は、鑑定書を見ればわかります。
鑑定書の「色起源」の項目に、天然なら「天然」、人工なら「人為的照射」と記載されています。
鑑定書も公的な機関でないところも発行してるので、信頼度が高い機関のGIA・EGL(アメリカ)・HRD(ベルギー)・CGL(中央宝石研究所)の鑑定書で判断するようにしてください。
鑑定書がない場合は、宝石買取店で鑑定してもらえることもあるので、依頼するのがおすすめです。
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何色のダイヤモンドが最も価値が高い?宝石の値段が決まるポイント
ファンシーカラーダイヤモンドは、色によってほとんど市場に流通しなかったり、身近なアクセサリーとして使用されていたりと、価値に大きな差があります。
色ごとにその希少性と活用を示すと下記になるので、参考にしてください。
また、この他にもファンシーカラーの場合は明度と彩度によって宝石の価値が変わってきます。
9つのランクに分けられており、その中で最も価値が高いのが上質で鮮やかな色合いをした「ファンシービビット」と呼ばれる色合いの濃さを持つ宝石です。
過去にはファンシービビットと認められたオレンジダイヤモンドが、1カラットあたり約2億4千万円で落札されたこともあります。
素人では、カラーを鑑定するのは難しいので、プロの鑑定士に依頼することをおすすめします!
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ファンシーカラーダイヤモンドの買取はプロの鑑定士が在籍している店舗に依頼する
ダイヤモンドといえば無色透明といったイメージが強いものの、色によっては高い価値を持つ石も存在しています。
しかし、一部のファンシーカラーダイヤモンドの中には、人工的に着色されたものもあり、特別な知識のない人が見ると、天然の石とその差がわからないことも珍しくありません。
そのため、もしファンシーカラーダイヤモンドの正確な価値を知りたいと思ったり、売却を検討していたりするときには、正しい知識を持つプロの鑑定士に依頼をしてください。
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