ペリドットは、8月の誕生石として知られる、カラーストーンの一種です。
透き通ったオリーブグリーン色が特徴で、古代エジプトでは太陽の石として崇められてきた歴史を持っています。
夜間でも美しい輝きを放つことから、「夜会のエメラルド」とも呼ばれることもあるようです。
今回はペリドットの魅力と価値を決めるポイント、そして美しい輝きをいつまでも保つためにも、正しいお手入れ方法についてお話していきましょう。
ペリドットとはどんな宝石なのか
「黄緑色のカラーストーン」「8月の誕生石」ということは広く知られているものの、詳しくペリドットとはどのような宝石なのかわからない方も多いでしょう。
ここではどのような宝石なのか詳しくお話していきます。
古代から珍重されてきた魅力的な宝石
ペリドットは、アフリカ大陸とユーラシア大陸に挟まれた島で採掘されたのが始まりだと言われています。
これはおおよそ3500年前の出来事であり、宝石の中でもとくに古い歴史を持っています。
ペリドットは太陽信仰にあった古代エジプトで、太陽神に通ずる貴重な価値ある石として重宝され、現代でもエジプトの国石になっています。
また、ヨーロッパでは、十字軍が成功や希望をもたらすお守りとしてペリドットを好んで身につけていました。
ドイツのケルン大聖堂には、世界遺産にも登録されているペリドットがあり、1粒で200カラット以上もある大振りなものが多数保存されています。
このように、ペリドットは、特別な価値のある石として世界各国で大切にされているのです。
別名「夜会のエメラルド」と呼ばれているペリドット
ペリドットは、「夜会のエメラルド」または「イブニングエメラルド」という別名でも知られています。
なぜこのような名前を持っているのかと言うと、複屈折率が高いためです。
複雑な屈折を持つ性質から、光が少ない環境でも独自の輝きを放ちます。
これは同じく美しい輝きを持つ宝石として有名なサファイアやルビーと比較しても、群を抜いているでしょう。
夜に行われるパーティーでもペリドットはひときわ美しく輝く宝石であることから、このような別名がついたと言われています。
この美しい輝きを放つという特性は、ハワイのダイヤモンドヘッドの由来にもなっています。
オアフ島にある岬(ダイヤモンドヘッド)の由来はダイヤモンドではなく、ペリドットであるという説が濃厚です。
ペリドットの産地
ペリドットは世界中で採掘されていますが、中でも最もクオリティが高いと言われている産地がミャンマーです。
色味が強いだけでなく、透明度の高い石が採掘されることが多いとされています。
また、ペリドットはあまり大粒なものは採掘されない傾向がありますが、ミャンマーでは他の箇所よりも大粒の原石が採掘されるケースが多く見られます。
ミャンマー以外の産地では、アメリカのアリゾナやノルウェーも注目されています。
アリゾナ産は小粒でやや茶色がかった石が多いものの、とにかく採掘量としてズバ抜けており、一般的なアクセサリー店で見かける機会が多いかもしれません。
また、ノルウェー産は透明感がある石が多いのが特徴です。
色も均一で大きいペリドットが採掘されることが多く、そのサイズ感を生かして、ラグジュアリーなアクセサリーにもあしらわれています。
ペリドットの種類
他の宝石と異なり、ペリドットの種類は多くありません。
色の変化としても基本の黄緑色のみであることから、カラーバリエーションが少ないためです。
ペリドットの種類として有名なのが「ペリドットキャッツアイ」と「パラサイト隕石」の2つです。
前者は猫目石と呼ばれ、中央に光のライン(キャッツアイ効果)がはっきりと現れている石を指します。
キャッツアイ効果が美しく現れ、さらに内包物のないクリアな輝きを放つ石であれば、高額で取引されることもあります。
そして、パラサイト隕石は大変珍しい鉱石です。
実はペリドットは宇宙にも存在しており、まれに隕石として地上に落下します。
この隕石の中に含まれていたペリドットだけがパラサイト隕石と呼ばれ、非常に希少な石として取引されます。
MARUKA(マルカ)はペリドットの高価買取に力を入れています
ペリドットの価値を決めるポイントと相場価格
ペリドットは比較的手に入りやすい価格帯の宝石です。
それでもクオリティの高い石は高値で取引されています。
ここではペリドットの価値を決めるポイント、そして相場価格についてお話していきましょう。
ペリドットの価値を決めるのは、主に下記の4つです。
- 色(カラー)
- クラリティ
- カット
- カラット
ペリドットの価値を決めるポイント①:「色(カラー)」
ペリドットは、黄緑色の美しい宝石です。
黄緑色と言ってもそれぞれ微妙に色合いが異なり、純粋な緑色から黄味が強い緑、または黄色に緑が混ざったような色合いまで、さまざまな個性を持っています。
その中でもクオリティの高いペリドットとして評価されるのが、純粋な緑色に近いものです。
黄色や茶色が混ざっていない石の方が、価値が高いと言えるでしょう。
ペリドットの価値を決めるポイント②:「クラリティ」
クラリティとは透明度を指します。
ペリドットは宝石の中では比較的内包物が少ないと言われているものの、ダークスポットと呼ばれる、黒く目立つ点のようなものが含まれているものがあります。
美しく輝く宝石だからこそ、このような黒い点は悪目立ちしてしまい、評価は下がってしまうでしょう。
ペリドットの価値を決めるポイント③:「カット」
ペリドットは、さまざまなかたちにカッティングされます。
ベーシックなラウンドやオーバル、その他にもクッションやマーキスシェイプなど、アクセサリーのデザインに合わせてカットが施されています。
美しいカッティングが施されたペリドットの方が、評価は高くなるでしょう。
ペリドットの価値を決めるポイント④:「カラット」
カラットとは、宝石の重量を指します。
ペリドットは小粒で採掘されることが多い宝石です。
そのため、カラット数が大きいペリドットは希少性もあり、価値が高くなるでしょう。
具体的には10×8ミリ、または5カラットを超えると価格が上昇する傾向があります。
ペリドットの相場価格
ダイヤモンドといった宝石と比べると、ペリドットの価格は控えめです。
品質や大きさによっても異なるものの、小粒サイズならば数千円で取引されています。
しかし、ペリドットは小粒のものが多いからこそ、5カラット以上になると値段が一気に上がるでしょう。
実際に、5カラット程度のペリドットが100万円で取引されたケースもあります。
また、ペリドットの中でも宇宙からやってきた「パラサイト隕石」の場合では、小粒でもコレクターアイテムとしての価値が加わり、数万円で取引されるケースも珍しくありません。
お手元のペリドットの価値を知りたい方は、ぜひMARUKA(マルカ)のLINE査定をご利用ください。
LINE査定では、最短30秒でお手元の宝石の価値がわかります。
ペリドットのお手入れ方法は?
クオリティの高いペリドットであっても、手垢がついていたり、汚れが目立ったりする石は価値があるとは言えません。
買取に出すかどうかに関わらず、常日頃からお手入れを行い、その価値を保つことが大切です。
ペリドットは宝石の中でも、比較的水や紫外線に強い性質を持っています。
普段のお手入れは傷もつかない柔らかい布で拭き取る程度で構いませんが、とくに汚れが気になるときには、水で洗浄することも可能です。
染色されている石は、水で洗うと色落ちの原因になるので注意してください。
また、ペリドットは取り扱いやすい宝石である一方で、衝撃には弱い一面もあります。
お手入れをするときはもちろん、アクセサリーとして身につける際にも、うっかりどこかにぶつけないように注意しましょう。
ペリドットの正確な価値を知りたい時にはMARUKA(マルカ)まで
手元にペリドットをあしらったアクセサリーやルースがあるときには、どれくらいの価値があるのか知りたいと思うものです。
繁華街には宝石の鑑定を受け付けている買取店が多々あるものの、それらの全てで正確な査定額を提示できるとは限りません。
ペリドットを含むカラーストーンは、ダイヤモンドと比較すると鑑定が難しく、知識や技術が必要です。
知識と経験が不足している鑑定士に依頼をすると正しい評価がされず、安い査定額が提示されてしまうケースもあるでしょう。
MARUKA(マルカ)では経験豊富かつ確実な知識を持った鑑定士が在籍しており、あなたのペリドットを最大限評価します。
今すぐ売却を検討しているわけではないけれど、価値だけは知っておきたいという方も、MARUKA(マルカ)までお気軽にご相談ください。