腕時計にオーバーホールが必要な理由とベストなタイミング

腕時計を長く使い続けるためには、「オーバーホール」を施すことが欠かせません。
では、オーバーホールはいつどれほどの頻度でする必要があるのでしょうか。
今回は、オーバーホールの概要や必要性、施すのに適切なタイミングなどについてご紹介します。
ぜひ、チェックしてみてください。

目次

オーバーホールとは?

オーバーホールとは、腕時計の部品を分解したのち洗浄し、再度組み立てて性能を取り戻すメンテナンスのことを指します。
破損している部品があれば、オーバーホールの際に交換することもあります。
では、そんなオーバーホールはなぜ必要なのでしょうか。
また、具体的な作業内容はどうなっているのでしょうか。
詳しく解説していきます。

必要な理由

オーバーホールが必要な理由は「腕時計を長持ちさせるため」です。
腕時計の内部には潤滑油が使用されており、これは部品同士が擦れ合って傷がついたり、破損したりするのを防ぐ役割を担っています。
仮に潤滑油が劣化してしまうと、部品同士の摩耗により精度が劣ってしまい、腕時計本来の機能を果たさなくなってしまいます。
オーバーホールでは、潤滑油が切れていないか確認し、不足していれば補充するため、腕時計の精度が落ちるのを防げます。
その結果、腕時計そのものの寿命を延ばす効果が期待できるのです。
オーバーホールの有無で腕時計の寿命に大きな差が生まれてしまうため、長く愛用していくためには欠かせないメンテナンスといえます。

主な作業内容

オーバーホールの作業内容は、
「外観と状態のチェック」
「ムーブメントの分解」
「部品の洗浄」
「潤滑油の補充や組み上げ」
「動作テスト」
の5つに大別できます。
オーバーホールの際は、まず腕時計の動作性や外観の状態を見ます。
主に、
「正常に機能しているか」
「防水機能に問題ないか」
「バックルやガラスの傷の有無」
などをチェックします。
次に、ムーブメントの分解をします。
分解したあと部品の状態を見たとき、不具合があれば新品と交換します。
ひとつの部品に異常があると、
ほかの部品にも連鎖し影響を及ぼす可能性があるのです。

そのため、新品の部品に交換することはオーバーホールにおいて重要なポイントといえます。
なお、部品を交換した場合、その分の料金が加算されることもあるため覚えておきましょう。
そして、特殊な器材を用いて部品を洗浄します。
漏れ出てしまっている潤滑油や汚れを洗い流すことで、部品を新品のような状態に近づけることが可能です。
不足している場合は潤滑油を補充し、そのあと腕時計を組み上げていきます。
オーバーホールでは「仕上げ磨き」をすることもありますが、もし「ヴィンテージ感を残したい」というのであれば事前にその旨を伝えておくことが大切です。
最後に、性能チェックや動作テストをして問題がなければ、オーバーホールは終了です。

オーバーホールに
最適なタイミングとは?

オーバーホールの頻度の目安は、機械式時計なら3年〜5年に1回、クォーツ時計なら4年に1回といわれています。
ただし、腕時計の使い方によっては目安よりも早めにオーバーホールをしたほうがよいこともあります。

使い方次第で頻度は変わる

腕時計を毎日使用している場合、ホコリや風雨により劣化が進みやすくなります。
外観は綺麗でも、内部は劣化による不具合が発生している可能性もあるため、こまめにオーバーホールをするのがおすすめです。
具体的には、前述した頻度よりも早めにするのがベストといえます。
一方で使用頻度が低く、ホコリが入らないようケースに保管している場合は、前述した目安を参考にオーバーホールをするのがおすすめです。
ただし、使用頻度が低くても運動する時に身に着けている場合は、汗が腕時計の内部に入り込んでしまい、部品の劣化を招いてしまう恐れがあるため、なるべく早めにメンテナンスすることをおすすめします。

オーバーホールが必要なサイン

オーバーホールが必要なサインには「時間の大きなズレ」があげられます。
メーカーによって月誤差は定められており、たとえば「+-60秒」であれば1分ズレてもとくに問題ないと判断できます。
しかし、1分以上大きなズレがある場合は腕時計が故障していると考えられます。
そのため、後者の場合はなるべく早めにオーバーホールに出すようにしましょう。
また、「時計からの異音」もオーバーホールが必要なサインです。
聞き馴染みのない音が聞こえた場合は、内部の部品に不具合があらわれている可能性が高いため、オーバーホールに出して確認してもらうようにしましょう。
このほか、腕時計にとくに異常がない場合でも、
「落としてしまった」
「強い衝撃を与えてしまった」
という場合はオーバーホールを施すのがおすすめです。
部品を交換してもらうことにより、不具合の発生を未然に防げます。
時間のズレや異音だけでなく、「ガラスが常に曇っている」という場合もオーバーホールをするのが望ましいといえます。
一時的であれば問題ないものの、常に曇っている場合はゴムパッキンが劣化している可能性が考えられます。
万が一ムーブメント内に水やホコリが入り込んでしまうと、部品が錆びてしまい修理費用が高額になってしまうことも。
ガラスが曇り続けている場合は、早めにオーバーホールに出すようにしましょう。

オーバーホールにかかる費用相場

オーバーホールにかかる費用は、
時計の状態・タイプ、ブランド、依頼先によって異なります。
たとえば、正規代理店でロレックスのオーバーホールを依頼した場合、40,000円以上の費用がかかるといわれています。
一方、民間の修理業者にオーバーホールを依頼する場合は、正規代理店の半額〜約7割の費用が発生するとされています。
オーバーホールをするにあたり、部品交換や修理が必要になるとその分費用は加算されるため、前述した金額はあくまでも目安程度に捉え、
利用する前に店舗に確認するようにしましょう。

腕時計の買取なら
MARUKA(マルカ)がおすすめ

オーバーホールは、
大切な腕時計を長く愛用し続けていくために欠かせないメンテナンスです。
そのため、前述したタイミングを目安に依頼することをおすすめします。
また、腕時計を使用していく中で違和感を覚えた場合も、早めにオーバーホールに出すようにしましょう。
なぜなら、そのまま使い続けてしまうといつしか腕時計が故障してしまい、オーバーホールに出した場合により高額な費用が発生してしまう可能性があるためです。
費用の負担を最小限に抑えるためにも、不具合を見つけたらその時点ですぐにオーバーホールを施すようにしましょう。
なお、手持ちの腕時計の中に
「長年使用していない」
「オーバーホールを施すまでもない」
というものがあれば、それは買取に出すのがおすすめです。
売却すれば臨時収入が得られるため、新しい時計の購入資金に充てられます。
MARUKA(マルカ)では、幅広いブランドの腕時計の買取を実施しています。
傷や破損がある腕時計はもちろん、本体もしくは部品のみであっても買取らせていただくことがあります。
また、古くて動かなくなってしまった腕時計も買取可能なため、処分にお困りの場合はこの機会にぜひご相談ください。

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