Part2/3:事故物件になったらどうする!?対処法や売り方を徹底解説!

※本記事は「マークスライフ株式会社(成仏不動産運営)」様が執筆しております。

事故物件コラム第二弾は、誰しも遭遇する可能性のある、ご家族やご親戚、賃貸の入居者がお部屋の中で亡くなっていた場合の初期対応やその後の対応、活用方法や売り方について解説していきます。

第一弾はこちら:事故物件になりやすい物件の特徴とは!?生前にできること大公開!

弊社(成仏不動産)の紹介
弊社は、事故物件を所有して困っているオーナー様のために、できるだけ高く事故物件を買い取らせていただき、リノベーションを施して世の中に流通させるサービス「成仏不動産」を展開する不動産会社です。
事故物件の買取りだけではなく、特殊清掃や遺品整理、相続手続きサポートも手掛けています。
事故物件のプロ集団として、幅広く事故物件でお困りの方をサポートいたします。
目次

家の中で人が亡くなっていた・・・どうする!?

賃貸・持ち家どちらも、人が倒れていて、意識がありそうな場合や生きている可能性があることを確認したら、救急車を呼んでください

亡くなられてから数日経ってしまっているような、例えば、お部屋の中に通常では考えられないほどのハエが飛び回っている、遠くから見る限り顔色が変色しているといった場合は、お部屋の中には入らず、警察を呼ぶようにしましょう。

お部屋の中に入ってはいけない理由としては以下の内容が挙げられます。

  • ハエ等の虫がご遺体を媒介して発生している場合が多く、病原菌をお部屋のあちこちにまき散らしている可能性があるため。
  • 警察到着後の現場検証に影響がでる恐れがあるため。
  • ご遺体の腐敗状態によっては相当な精神的負担があるため。

まずは落ち着いて、救急や警察の判断を仰ぐようにしましょう。

賃貸と持ち家、その後の対応のちがい

賃貸と持ち家で対応方法が異なります。また、ここでは、発見までに数日を要した、いわゆる「孤独死」の場合についてご説明します。

  • 賃貸

賃貸に住んでいたご家族・ご親戚、入居者がお部屋の中で亡くなられていた場合、お部屋の中の特殊清掃・遺品整理・お荷物の片付け・原状回復工事をしていかなければなりません。

お部屋自体はオーナー様の所有になるので、ご遺族(相続人・連帯保証人)側で勝手に業者に依頼をして施工してはいけません。
オーナー様側としては、ご遺族が相続放棄を選択する可能性もあり、その判断の前にお部屋の施工をしてしまうと相続放棄ができなくなる可能性があります。
まずはオーナー様とご遺族で今後の方向性について話し合い、原状回復まで双方協力して対応していくことが決まったら、各施工の見積もりを取っていくようにしましょう。

賃貸の場合は、早く施工に入れないとそれだけ次の方を募集する機会を失います
臭いや虫といった問題を放置しておくと、建物の劣化が進み、さらには別住戸の入居者が退去してしまう恐れもあります。もしかしたら近隣で「あそこのアパートは問題を放置し続けていて一向に改善されてない」といった噂やネットの口コミが広がると、次の入居者を募集しづらくなることもあるでしょう。
そうならないためには、オーナー様とご遺族で円滑にスピード感をもって対応していくことが必要になります。

  • 持ち家

持ち家の場合は、すぐに各施工に入りましょう
特に一刻も早く臭いや汚染物質の除去をしなければ、建物はどんどん傷んでいきます
マンションの場合は、下階や隣接住戸の方にも被害が及び、クレーム等に発展する恐れもあります。
ただし、賃貸同様「相続放棄」の可能性がある場合はいったん立ち止まり、本当に施工してしまって問題ないかを検討したうえで対応するようにしてください。

次に、各施工前後で注意すべき点についてご説明します。

賃貸でも持ち家でも、特殊清掃施工前に注意しなければいけないことがあります。

窓は開けない

お部屋の臭いや、ご遺体を媒介して成長したハエが放出され、近隣住民にご迷惑をかけてしまう恐れがあるためです。

  • 換気扇やエアコンをつけない

※臭いが室外へ放出され恐れがあるため

  • 汚染物質を下水に流さない

浴槽で孤独死してしまった場合など、浴槽の水を下水に流してしまう場合があります。

下水が詰まってしまったり、臭いが上がってきてしまったりと、マンション等の場合は管理会社や住民とトラブルに発展する恐れがあります。

ご自身での掃除は極力避ける

お部屋の状況にもよりますが、例えば体液(血液や糞、尿等)が流れ出てしまっているお部屋をご自身で掃除をするとなると精神的な負担もありますし、万が一傷口から病原菌が入ってしまった場合に二次感染につながる可能性もあります。

特殊清掃施工後はできるだけ現地で施工確認を行いましょう

臭い残りがないか、清掃漏れはないかなど、注意深く確認が必要です。

もし、気になるところがあればその時に必ず相談しましょう。

続いて遺品整理についてです。

お部屋の品物の仕分け以外には、保険証券や契約書、通帳や印鑑等の重要品をお探しすることも遺品整理の中で行えます。

孤独死の場合はお部屋の中に臭気や虫が充満していることが多いので、特殊清掃後に遺品整理を行う場合や、特殊清掃業者が遺品整理も代行して同時に行う場合など様々です。

プロに相談をして最適な方法で遺品整理を進めてみてください。

原状回復工事について、賃貸の場合は特殊清掃の時と同様にオーナー様とご遺族で相談しながら進めるとトラブルが少なくて済むでしょう。

施工箇所や金額、工事期間など双方が理解し納得して進めていきましょう。

持ち家の場合は、その家を今後どうしていくかでどこまで原状回復するのか、もしかしたら原状回復をしないでそのままの状態で売却できることもありますのでご説明します。

孤独死が起きた物件、その後の活用方法は?

孤独死が起きた物件の活用方法としては、以下の3パターンに分かれます。

  • 相続人が住む
  • 倉庫や賃貸として運用していく
  • 売却する

相続人が住む

原状回復工事やリフォーム工事を施して相続人が住むケースがあります。

倉庫や賃貸として運用していく

誰も住まない場合は、倉庫や賃貸として貸し出し、賃料収入を得ていく方法があります。

その場合は、賃貸人の募集や、契約業務を行う必要があるため、ご自身での対応が難しい場合は不動産会社に相談してみましょう。

お部屋の状態によっては原状回復工事やリフォーム工事が必要となるため、初期投資が必要になる場合がありますのでご注意ください。

売却する

誰も住まず、早く手放したい場合、相続税の納付金が必要な場合には売却することをお勧めします。
素早く現金化したい場合や、売却後の売主責任など面倒なことを避けたい方は買取りを、売却までの時間がかかったとしてもより高く売りたい場合は仲介を選ぶと良いでしょう。
仲介の場合は一般の方へ売却していくことが多いので、原状回復工事を行った方がお客様からの見え方は良いでしょう。
買取りの場合は、不動産業者が買取り後に独自にリフォームを施したいことが多いので、原状回復をせずに売却できることもあります。

弊社は特殊清掃も対応していますので、特殊清掃前でも買取りが可能です。

空き家として放置しておくのはやめましょう。

倒壊や破損の恐れ、近隣トラブル、不審者の出入りや害獣問題など様々なデメリットがあります。

また、2024年4月から相続登記が義務化されますので、まずは相続登記を済ませることも大切です。

さらに、下記のような不動産は管理不全空き家とみなされることがあります。

管理不全空き家とみなされる物件の特徴

  • 壁や窓の一部が腐食、破損、落下の可能性がある
  • 雑草や枯草が管理されない(病害虫などが発生する可能性)
  • 敷地内にゴミなどが散乱、放置されている

「固定資産等の住宅用地特例」という優遇税制を受けられなくなり、固定資産税が現状の6倍になるかもしれません。
これまで、固定資産等の住宅用地特例が使えるからといって解体せずに空き家として保有していた不動産がある場合は、活用や売却ができないか今一度調べてみましょう。

まとめ

今回は、事故物件になったらどうする!?対処法や売り方を解説!」というテーマでお話をしていきました。

事故物件は死因やお部屋の状況、相続状況によって対応が様々です。

もしお一人暮らしのご家族や親族、入居者がいる場合は、コミュニケーションの取り方を考えたり、亡くなられてしまっても早く見つけてあげられるような仕組みを考える必要がありますね。

また、事故物件は空き家になりやすい特徴があります。

年々、空き家への規制が厳しくなってきているので、もしご所有の空き家がある場合には不動産のプロに相談してみましょう。

弊社は、事故物件や相続物件のプロとして、不動産売却に限らず、特殊清掃や遺品整理、原状回復工事についてもご相談を承っております。

お困りのことがございましたら、お気軽にご相談くださいね。

※本記事は「成仏不動産」様が執筆しております。

執筆者情報

名前有馬まどか
会社名マークスライフ株式会社(成仏不動産運営)
役職経営企画部
保有資格宅地建物取引士、相続診断士

新卒で不動産仲介会社へ入社。売買仲介業を経験し、その後マークスライフ株式会社に入社。経営企画部に所属し、新規サービスの立ち上げやブランディング、ディレクション業務を行う。2019年4月から開始した成仏不動産サービスの立ち上げを行う。

目次