「永遠の輝き」と称されることもある宝石の王様、ダイヤモンド。日本語では金剛石とも呼ばれるダイヤモンドは、ジュエリーの世界において古くから愛されてきた宝石の1つです。4月の誕生石であり、「永遠の絆・清純無垢・変わらない愛」などの宝石言葉があります。無色透明の輝きと、傷つかない硬度から、永遠を象徴する宝石として、婚約指輪や結婚指輪を飾るのに非常に人気が高くなっています。
重要なのは4C!?ダイヤモンドの価値はどう決まる?
ダイヤモンドは光の屈折率が高く、内部で全反射が起こりやすいために、キラキラと輝くのです。白く、ときに虹色に輝くその純真無垢な美しさで、古くから多くの人々を魅了してきました。そんなダイヤモンドの価値は、「4C」と呼ばれる4つのCによって決まります。重量の「Carat(カラット)」、色の「Color(カラー)」、明澄度の「Clarity(クラリティ)」、仕上げの「Cut(カット)」です。
よく「◯カラットのダイヤモンド」という表現がありますが、カラットとは重量の単位。5カラットは1グラムの重さを表しており、このカラット数が大きければ大きいほど、重くて大きい希少なダイヤモンドということになるのです。
研磨済みのダイヤモンドで現在世界最大のものが、タイ王室が所有している「ザ・ゴールデン・ジュビリー」というダイヤモンド。その大きさは545.67カラット。一般的な婚約指輪につけられるダイヤモンドの人気の大きさは0.3カラット程度ですから、途方もない大きさです。
しかし、ダイヤモンドの価値はカラット数だけではありません。内部に含まれた不純物が少なく、傷がなく澄んでおり、珍しい色味をしたダイヤモンドは価値が高いといわれています。カラーは、基本的には無色透明のものの価値が高いといわれており、黄色みの強いものは価値が低いといわれています。ピンクやブルー、レッドなどの色味がついたものは非常に希少で、透明のものよりも高い額がつくといわれています。
しかし価値が低いとされるイエローダイヤモンドでも、カラット数やカットの方法によって、ほかのカラーダイヤモンドと同等の価値を得ることがあります。ダイヤモンドにとって、精巧で美しいカットは命そのもの。実は「ザ・ゴールデン・ジュビリー」ももとはオレンジがかったブラウンダイヤモンドで、カット前はほとんど価値のない原石として扱われていました。巧みなカットにより美しさを見出されたダイヤモンドと聞くと、まるでシンデレラ・ストーリーのようにロマンチックですよね。
価値を下げないために!気をつけたいダイヤモンドの取り扱い方
ダイヤモンドは世界一高い硬度を持つ天然物質といわれています。摩擦や引っかき傷に強く、研磨剤として工業用としても使用されています。ほかの宝石や金属などと一緒に保管したり持ち運んだりすると、ダイヤモンドによってほかのものに傷がついてしまうことがあるので注意が必要です。
薬品や日光による変化にも強いのですが、油に馴染みやすく、皮脂などの汚れによって輝きが鈍くなってしまいます。その場合は中性洗剤などで洗い流すことで輝きを取り戻すことができるのですが、基本的に素手でダイヤモンドにベタベタと触ることは控えましょう。またダイヤモンドは衝撃にはさほど強くなく、金槌で叩けば粉々に割れてしまうため、落としたりぶつけたりすることにも注意したいものです。
買取専門店で査定にかける際にも、宝石自身の価値や鑑定書の有無はもちろん、宝石の状態も重要なチェック項目となります。普段からこまめに手入れをして大切に扱っているものほど、高額買取値がつきやすくなります。気持ちを込めて丁寧に扱いましょう。