ロレックスの腕時計は、細部にも独自のこだわりを持ってつくられているのが特徴です。
今回は数あるロレックスの部品の中でも、ケースの側面に取り付けられている「リューズ」に注目して解説しましょう。
リューズの役割とロレックスでの使い方
「リューズ」とは、腕時計のケース側面に取り付けられているつまみの部分を指します。
「龍頭」とも表記され、アナログ表示の腕時計には欠かせないパーツのひとつです。
そんなリューズの役割についてご説明しましょう。
リューズの役割その1:ゼンマイの巻き上げ
ロレックスを始め、機械式腕時計は、巻き上がったゼンマイが緩やかにほどけていく力を利用して動いています。
そのため、購入後に初めて時計を身につけるときや、時間が止まってしまったときには、ゼンマイを巻き上げる必要が生じるでしょう。
その巻き上げに利用する部品が、リューズなのです。
その後、十分に巻き上げたのならば、リューズをねじ込んでロックをすれば完了です。
近年では、デジタル時計や自動巻き(装着し、歩いているだけで自動的にゼンマイが巻き上がる機構のこと)が主流のため、リューズでゼンマイを巻く時計はほぼありません。
しかし、アンティークな時計はリューズを利用してゼンマイを巻くタイプが多いため、覚えておいて損はないでしょう。
リューズの役割その2:日付や時間の設定
日付や時間の変更も、基本的にリューズを回して設定します。
リューズをある程度引き出すことで秒針が止まり、そこに回す動作を加えることで、細かな設定ができるようになっています。
そして、ロレックスを始め、時計にカレンダー機構がついているものは、リューズの引き出しが段階的です。
リューズをどれだけ引くかで、日付や時間など、設定できる箇所が分かれます。
ロレックスのデイデイトモデルでは、曜日を表示することも可能です。
そのため、通常の3針モデルとはリューズの操作方法が異なります。
- リューズとは、時計についているつまみの部分
- ゼンマイの巻き上げや、日付・時間の調整が主な役割
- ロレックスのデイデイトモデルでは、曜日を表示することができる
ロレックスのリューズについている刻印について
ロレックスのリューズ部分には、ロゴマークの王冠の他に、「―」や「・」などの刻印がされています。
具体的には、ロゴマークの王冠の真下刻印されています。
このリューズの刻印は、素材やリューズの構造を意味しています。
さまざまな種類があり、そのロレックスの特性を知る上で重要な手がかりになるのです。
この項目では、ロレックスのリューズについている刻印について詳しくお話していきましょう。
刻印が「―」の場合
リューズに「―」と刻印が刻まれているのであれば、それはケース及びリューズなどが「ステンレス」または「金無垢」であることを意味しています。
ロレックスの代表的なモデルであるエクスプローラーを始め、さまざまなモデルで採用されているため、最も多く目にする機会の多い刻印かもしれません。
刻印が「・」の場合
リューズに「・」が刻まれている場合は、その数に注目してください。
ドットの数に応じて、表している情報が異なるためです。
ドットが一つならば、ケースやリューズが「プラチナ」であることを意味しています。
プラチナ素材はロレックスでも高級モデルに使用されることが多く、具体的にはデイデイトといったモデルが該当するでしょう。
高級モデルであるがゆえに、ロレックスでも「・」と刻印されているリューズの数は非常に少なく、レアな逸品だと判断して良さそうです。
刻印が「・・」の場合
リューズに「・・」とドットが二つ刻印されているのであれば、ケースやリューズなどが「ホワイトゴールド」であることを意味しています。
具体的にはデイトナやデイデイトのリューズに刻印されており、幅広いモデルで使用されているため、目にする機会も多いかもしれません。
ロレックスではプラチナやステンレスなど、シルバー色をした素材が多く、詳しくない人の場合、少し見ただけでは何も素材か判断できないケースもあるでしょう。
素材を知りたいときには、リューズの刻印をチェックすればすぐにわかります。
刻印が「・・・」の場合
素材ではなく、機構を判別する場合でも「・」は使用されます。
リューズの刻印が「・・・」とドットが三つになっているのであれば、トリプルロック式リューズであることを指しています。
トリプルロック式リューズとは、高い防水性を誇る構造のことです。
リューズの裏側、そしてケースの内部にパッキンを埋め込んだことで、水から時計を守っています。
トリプルロック式の歴史は古く、1966年に登場したRef.1680のサブマリーナから採用されています。
ロレックスの中でも防水性能が必要なダイバーウォッチに見られるリューズであり、具体的にはサブマリーナ、デイトナ、シードゥエラーなどが当てはまるでしょう。
アンティークのロレックスは、リューズの刻印が違う
アンティークのロレックスでは、リューズの刻印が違っているケースも多々あるので注意が必要です。
例えば「+」の刻印は素材や性能を示しているのではなく、スイスの国旗を表しているという説があります。
他にも記号ではなく、「BREVET」といった単語が刻印されているロレックスもあるようです。
これはフランス語で「特許」という意味を持っています。
アンティークロレックスを見る機会はあまり訪れるものではないかもしれませんが、その際にはぜひリューズの部分をチェックしてみましょう。
こうしたアンティークのロレックスは希少性が高いため、高価買取のチャンスが生まれやすいです。
もし、純正品ロレックスであるにも関わらず、リューズに「―」や「・」以外が刻印されている場合は、アンティークの可能性が極めて高いでしょう。
もし、そうしたロレックスがご自宅で見つかった場合、MARUKA(マルカ)で買取額の査定をおすすめいたします。
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- ロレックスのリューズの刻印は素材や機構を説明している
- アンティークなロレックスは刻印が異なる
- MARUKAではアンティークロレックスの高価買取が可能です
リューズの故障はロレックスの買取価格に大きく響きます
リューズはゼンマイの巻き上げを行ったり、日時の調節を行ったりする、時計にとって非常に重要なパーツです。
リューズが故障すると時計そのものが機能しないといったケースも多々あり、買取金額に大きく響くことになります。
もしロレックスを愛用しているうちに、リューズの調子が悪くなったときにはどうすれば良いのでしょうか。
ロレックスのリューズの交換費用について
ロレックスのリューズは触れる機会が多いこともあって脱落したり、動かなくなったりするトラブルも珍しくありません。
そういった際、ロレックスのリューズのみを交換するのならば、交換費用の目安は1万円程度です。
モデルによっては数千円で交換できるケースもあるものの、ほとんどの場合で高額になると考えておいた方が良いでしょう。
長く愛用するのであれば、日々の取り扱いとオーバーホールは必須
ロレックスをできるだけ長く愛用していくのであれば、リューズの取り扱いは丁寧に行ってください。
リューズを回すときにはなるべくゆっくり操作をし、余計な力をかけないように心がけましょう。
また、リューズに限ったことだけでなく、何か不調を感じた際にはすぐに対処することが大切です。
軽微な故障であれば、少し調整を行っただけで元の状態に戻るケースもあります。
その一方で、不具合を放置しておくと、大きなトラブルに発展するかもしれません。
また、機械式時計は4~5年に1度のオーバーホールが必要とされています。
定期的にオーバーホールを行うことで、いつでも正確な時を刻めるだけでなく、何らかの不具合があっても早い段階で発見することができるメリットがあります。
MARUKA(マルカ)では壊れたロレックスでも買取いたします
腕時計におけるリューズの故障は、時計としての機能が使用できなくなるリスクが高いため、買取店舗では値段がつかないケースも多々あります。
リューズは修理できる部品ではあるものの、その工賃や人件費を考えると割に合わず、値段がつかなくなるためです。
MARUKA(マルカ)では、壊れたロレックスでもほとんど買取いたしております。
リューズはもちろん、それ以外の部品までボロボロであったとしても、査定を行い買取をさせて頂いています。
状態の悪いロレックスでも買取ができるのは、社内にメンテナンス部門を設けているためです。
メンテナンス部門がない買取店の場合、修理にコストが掛かりやすいため、赤字になるケースは珍しくありません。
外部にメンテナンスの依頼をすることがないことから、工賃や人件費のコストカットが実現しています。
- リューズの故障は素人では直せない
- 故障した場合は早期対応が重要
- MARUKAでは壊れたロレックスでも買取しますので、不要なロレックスはぜひ査定を
リューズの故障の原因と対処法
ロレックスを愛用しているとリューズが固くなったり、閉まらなくなったりするトラブルも発生するかもしれません。
そういったリューズに関するトラブルが起こる原因は一体何なのでしょうか。
トラブルの対処法についてお話していきましょう。
ホコリや皮脂などの異物混入
リューズが関係するトラブルの中でも、最も多いとされているのが「異物混入」です。
リューズにロックがかかっていないと、隙間からホコリや皮脂といった異物が入り込みます。
気づかずに放置しているとリューズの動きに不具合が生じたり、機械の内部に異物が入り込んでしまったりするでしょう。
異物混入を防ぐには、まずはしっかりロックをかけることです。
そして、日頃からリューズを含むロレックス全体のお手入れをしておきましょう。
リューズの汚れは柔らかい歯ブラシや爪楊枝で丁寧に優しく取ることで解消できます。
サビ
ロレックスのリューズが汚れが溜まったまま放置されていたり、しっかり閉まっておらず内部に水が入り込んだりすると、サビが発生します。
ロレックスは耐水性は高いですが、内部に水が侵入するとサビのもととなります。
サビに関しては自分で対処するのではなく、専門店に依頼してください。
とくに内部に水が入ったことによってリューズに何らかのトラブルが起こっているのならば、内部にサビや腐食が広がっている可能性があるため、早めに対処することが大切です。
サビを防ぎたいのならば、リューズを最後までしっかり締めましょう。
リューズをしっかり締めるコツとしては、ペットボトルや水筒のフタを締めるときと同様に水平にして行うことです。
経年劣化による油切れやネジ山潰れ
ロレックスを長く愛用することによって、経年劣化していきます。
その一つとして、内部の潤滑油が切れてしまう劣化もあるようです。
ロレックスの内部では部品同士がかみ合う部分に潤滑油が塗られていますが、経年劣化で切れてしまうと部品同士がぶつかり合い、リューズの動きが悪くなるトラブルが発生します。
そのほかにもネジ山(ケース側のギザギザの部分)が削れて平になることで、リューズに何らかの不具合が生じることもあるでしょう。
「潤滑油が切れる」「ネジ山が削れる」のいずれかの場合も、修理や交換といったメンテナンスが必要です。
経年劣化は早めに対策しなければ他のパーツも悪影響を受けてしまします。
だましだまし使うのではなく、早めの対策を行いましょう。
- 異物混入は丁寧な対処で自分でもメンテナンス可能
- サビは一刻も早いオーバーホールを
- 経年劣化は早急な対応が必要
普段から対策をすることでリューズはより長持ちします。
ロレックスのリューズに関するトラブルをご紹介してきましたが、オーナーとしてはできるだけ長く良い状態を保ちたいものです。
ロレックスの扱い方は日々少し気を付けることによって、本格的なトラブルを防げるかもしれません。
しっかり締めて異物混入を防ぐ
リューズはロレックスの内部につながっている重要なパーツです。
きちんとリューズが閉まっていないとゴミや水分が入り込む原因になり、内部機械に悪い影響を及ぼすリスクが高まります。
また、リューズが閉まっていないと隙間に皮脂やホコリが溜まることにもつながるため、しっかり締める癖をつけておきましょう。
とくに海でロレックスを使うときには、海水が入り込んでしまうとサビが発生します。
海で使ったときには水で洗い流し、少しでも入り込んだ可能性があるのならば、すぐに修理を依頼してください。
丁寧に扱い故障を防ぐ
ロレックスに限らず、時計は精密機械です。
そのため、できるだけ丁寧に扱うことが大切です。
例えば腕にロレックスを着用したままリューズを操作する方も多いですが、水平ではない状態で押し込むことになり、斜めに閉じてしまうリスクが発生します。
すると異物混入の原因になったり、ネジ山が削れてしまったりする原因になるでしょう。
できるだけリューズに負担をかけないよう、必ずロレックスを外してから操作します。
また、リューズを操作していてガリガリとした感触がするといった違和感を覚えたときには、早めに修理依頼をしてください。
- きちんと閉めれば異物混入やサビのリスクは防げる
- こまめなメンテナンスは長持ちの秘訣
- リューズがガリガリと音を立てたならオーバーホールを
ロレックスはリューズ一つとってもこだわりがある
一般的な腕時計にとってリューズとは、巻き上げを行ったり日時の調整を行ったりといった部品の一つでしかありません。
しかし、ロレックスにはリューズ一つにとってもこだわりがあり、その素材や性能を示す情報になっています。
また、アンティークのロレックスならばそれらの情報に限らず、何らかの意味を持った刻印がされているケースも多々あるでしょう。
もし今後気になるロレックスを手にする機会があったのであれば、リューズにも注目してください。
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