セリーヌ

靴の歴史は非常に古く、世界最古の靴と思われるものは紀元前3500年頃、革で作られた紐靴だそうです。
メソポタミア文明、日本では縄文時代と言われている頃まで遡ります。当時は身分の高い人のみが履いているものとされ、ブーツなどは冬場移動する際の寒さ対策として履くもので、今とは違いファッション的な感覚では捉えられていませんでした。その後ヨーロッパを中心に靴はいつしかお洒落に欠かせないアイテムになっていきました。「クロケット&ジョーンズ」、「サルヴァトーレ・フェラガモ」、「パラブーツ」など、ヨーロッパには老舗の靴ブランドが数多く存在します。
また、靴ブランドでなくてもほとんどのブランドが靴の製作を行っております。
「サルヴァトーレ・フェラガモ」や「クリスチャン・ルブタン」などは特に靴ブランドのイメージが強く、靴を製造しながらバッグなども展開しているイメージがありますが、逆にバッグブランドのイメージが強いですが、もともと子供靴ブランドだったのが「セリーヌ」です。
創業当初は高級子供靴を製造しており、上流階級の方を中心に知れ渡っていきます。その後プレタポルテ、バッグ、香水など次々と発表していきます。勢いに乗っていたその当時は、「Bon Chic Bon Genre フランス上流階級的な、センスのあるライフスタイル」の代名詞と言われるほどの人気ぶりでした。その後「B.C.B.G」は衰退しそれと共に時代に取り残されていたセリーヌですが、有名デザイナーの起用、方向転換に成功し現在は女性の憧れのブランドへと地位を戻しました。
2008年発表のラゲージなど、バッグが表に立つようにはなりましたが、ブランドの原点でもある靴作りはもちろん続けられています。デザイナーが変わったことでこれまでとは違った雰囲気ではありますが、これまで同様に拘って作られているのがわかる、洗練された大人の女性のカジュアルスタイルがそこにあります。
2017年春コレクションでも個性的なシューズが展開されていて、「ハイスロート」、「モカシン」、「バレリーナ」、「エッセンシャル」などシンプルではありますが、スタッズの使い方や、フォルム、ソールと表面のバランスなど工夫がなされています。「Vネック」はそのまま洋服のVネックシャツを靴にしたようなありそうでないデザインになっています。これまでセリーヌの靴をチェックされていなかった方など、そのクオリティの高さなど是非拝見してみて下さい。
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