高村豊周は大正から昭和にかけて活躍した東京都出身の鋳金家です。
また鋳金で重要無形文化財(人間国宝)に認定されていることで知られています。
そんな高村豊周は彫刻家で知られる高村光雲の三男として東京都台東区上野で生まれています。日本を代表する彫刻家の一人で高村光太郎を兄に持つという正に芸術一家で育っています。
幼き頃から父や兄を見ていた為、自身も芸術家の道を歩んで行くことになります。
そして鋳金芸術家で有名であった津田信夫に入門をして造形の基礎などを徹底的に学び、東京美術学校鋳造科本科にも入学しています。
卒業後は、伝統的な作風を守りながら新しい作品に挑戦していく為に藤井達吉、長原孝太郎、岡田三郎助達と装飾美術家協会を創りました。
様々な活動したその功績と努力が認められ東京美術学校助教授として迎えられることになります。
その後、フランスから帰国した津田信夫に影響を受けて鋳金の世界を広げる為に美術団体の无型(むけい)を創設して、西洋技術などを取り入れて西洋モダンな高度な技術を使い近代的な作品作りに励んでいきました。
これまでの鋳金界にはない作風を確立することに成功します。
それによって今まで伝統を大事にしていた鋳金界に激震が走り大きな影響を与える存在となりました。
その後も昭和24年金沢美術工芸専門学校教授、そして日展運営会参事、日本芸術院会員など様々な大役を歴任していくことになります。
また、与謝野鉄幹や与謝野晶子の夫妻に師事しており短歌などを学んで、自身も歌集を4冊も発表するなど趣味人であったことも知られています。
昭和47年に亡くなられましたが、現在でも多くのファンがいるほど人気があると言われています。
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高村 豊周(たかむら とよちか)
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