菱田春草は長野県出身で明治時期の日本を代表する日本画家です。本名を三男治といいます。明治期に活躍した画家として広く知られています。あの横山大観や下村観山と共に明治期における日本画の革新に大きく貢献しました。幼き頃から絵を描いていた菱田春草は自然と画家の道へと歩んで行きます。その後、本格的に絵画を勉強する為に上京をして東京美術学校に入学します。そこで絵画の諸技法を基礎から勉強して鍛錬を積んでいきます。
そして卒業後は、更なる目標を目指して岡倉天心に指導を受けて、精力的に日本美術院に参加するなどして活動をしていきます。
菱田春草は新たな画法に挑戦し常に日本画の可能性を信じていたので斬新な没線主彩の絵画技法に挑戦しております。画面が暗濁化(にごった感じの色)してしまう幻想的で難しい技法であったこの絵画なのですが、当時は朦朧体として評判が良くありませんでした。しかし、評判に屈しる事なく自らの芸術を極めていきます。
その後、岡倉天心からの提案で当時から評判も良く大きな功績をあげていた横山大観と共にインドを訪問することになります。この訪問を切っ掛けとなり数々の国を気の向くまま各地を回って旅をした菱田春草は洋画の技法などもしっかりと学ぶ事に成功します。そして琳派の作風に心を惹かれていくことになります。そんな画風はルソーのような優しい感じの物から力強い斬新な作品まで様々で大変ユニークな画風となっています。その中でも動物を使う作品には非常に人気があります。虎や鳥がいるジャングルに居ているような感覚になる作品もあり、獰猛である虎でさえも菱田春草が描けば丸みをおびた虎へと変貌して独特な色彩と感性で描かれていて、懐かしくもあり、あたたかで穏やかな空気が流れているような作品となっております。
明治時代の日本の近代美術における新しい風を確実に吹かしていた菱田春草は、各方面で大きな期待が寄せられていましたが、36歳の時、慢性腎臓炎のためあまりにも早く亡くなります。しかし常に斬新で新しい作風を常に求めていた菱田春草の功績は永遠に語りつがれていくこととなるでしょう。マルカでは菱田春草の作品を高額にて買取りをしております。菱田春草の作品の売却をお考えの際はマルカへ是非ご連絡ください。
菱田 春草(ひしだ しゅんそう)
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